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削る必要のない歯を削られてませんか?(院長 長崎)
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削る必要のない歯を削られてませんか?(院長 長崎)

JR南武線平間駅徒歩30秒、ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。

削る必要のない歯を削られていませんか?

歯医者の99%は手抜きをする!的な釣りタイトルっぽいですが…まあ最後まで読んで下さい。

 

殆どの人が歯科医院に行くのは

>痛い

>歯に穴があいた

>歯肉が腫れた

等、素人の患者さんでもわかる「明白な症状」を自覚しての事だと思います。

※ホントは痛くなくても定期的に歯科医院に行き、定期健診を受ける事が大事なのですが…その話は一旦置いといて。

で、痛い、穴があいた、歯肉が腫れた等の困った部分(歯科医院ではこれを「主訴」と言います)は削ったり詰めたり抜いたりという治療を行います。これはやらないとどーにもならないのですが、問題はここから。

「ここにも、そこにも、あそこにも虫歯(とかアレコレ)があるから削って詰めないとダメですね」

痛くも痒くもないし、なーんにも困ってないのにそう言われて

「うーん、痛くも痒くもないし、なーんにも困ってないんだけど、歯医者さんが言うからにはそうなのかな?」

と、痛くも痒くもない、なーんにも困ってない歯を削って、詰める。こーゆう経験は誰でもあると思います。

何を根拠に?私自身がかつて「痛くも痒くもない、なーんにも困っていない」歯の小さな虫歯や詰め物の小さな段差を「早期発見早期治療が正義!」と信じて、ガンガン削ってガンガン詰めたりかぶせたりしていたからです。

私が以前勤めていた大手の歯科医院グループでは

「小さな虫歯でも、早期発見早期治療」

「他院で治療した保険の詰め物は、原則やりなおしてなるべく自費の精度のいい詰め物に交換すべし」

という方針でした。私もそれが正義と信じてそのようにやっており、それなりに儲けさせて頂きました。(削って詰めるとそれなりに儲かるのです。保険ではなく自費の詰め物、かぶせものになれば尚更)

ただ、ある先生から

「長崎先生、これからは予防の時代らしいよ」

と言われ、予防歯科で有名な山形の日吉歯科、熊谷崇先生の著書や講演のビデオを見せられた事で、考えが変わりました。

「初期虫歯であれば、フッ化物やセルフケア、生活習慣の改善により進行を止めることが出来る」

「削る前に、まず『なぜ虫歯になったのか』を患者さんに教育すべし」

「小さい虫歯であれば、ある程度は進行抑制が可能」

「予防は治療に勝る」

こういった事は学生時代には習った覚えはありましたが、臨床の現場に出てからは「drill fill bill(削って、詰めて、請求書)」の繰り返しで、虫歯の進行抑制や予防のことなどこれっぽっちも考えことはなかったのです。

まあ、言われてみればあたり前のことなのですが…

じゃあ、ワコ歯科・矯正歯科クリニックで具体的に「虫歯の進行抑制」をどのようにやっているかですが、初診で患者さんが来院したら

>口腔内写真(12枚)

>デンタル(詳細な)X線写真(10枚)

を撮影し、まずお口の中の状態を詳細に記録します。

虫歯で痛みがあれば、さすがに削ったり詰めたりしますが、問題は「患者さんが痛くも痒くもなく、なーんにも困っていない虫歯」への対応です。

痛くなくても、神経が死んでいたり

「進行抑制が期待できず、いずれは痛みが出たりもげたりしそうな歯」

であれば、治療の必要があるとは思いますが

「虫歯ではあるが小さかったり、詰め物やかぶせもの等に段差等の問題はあるが、フッ化物の有効利用や患者さんのフロス、歯間ブラシ等によるセルフケアによって進行抑制が出来るかもしれない状態」

であれば、その旨を患者さんに伝えて

「早期発見早期治療で削りたいですか?それとも毎日のセルフケアを改善し、定期的に歯科医院で進行が抑制されているかどうかをチェックして、なるべく削らないようにしたいですか?」

と質問しています。

まあ、99%の患者さんは「セルフケア頑張ります!削りたくないです!」と答えます。

実際に開業して3年余り。初期虫歯や詰め物の小さな段差、小さな二次カリエスは9割型進行抑制ができています。残りの1割は?残念ながら進行してしまったり、来なくなってしまうのでわかりません…

ただ、プロ野球でも3割打てば上出来なのですから、3年間で9割進行抑制できていれば、まあ良しとしていいんじゃないでしょうか。

歯科健診の目的は

「虫歯をチェックして、虫歯になっていたら削る」

ことではなく

「お口の中の状態を口腔内写真、レントゲン等で記録し、良い状態がキープされているかを確認する。小さな虫歯の進行抑制がちゃんとなされているかを繰り返し確認し、仮に進んでいたらセルフケアの見直しや指導を行い、可能な限り進行抑制を試み、それだけやってもどーしても進行してしまった時にやむなく削る」

事だと患者さんには説明しています。

タイトルの「削る必要のない歯」というのは「フッ化物やフロス等、セルフケアや生活習慣の改善によって進行の抑制が可能な虫歯」「多少の段差や二次カリエス(詰め物と歯の境目の虫歯)はあるが、進行抑制ができる可能性のある歯」という意味です。

まあ、虫歯を「どこまで進行したら削るか」という線引は難しい問題なのですが…

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患者様の歯を大切になるべく削らないように治療致します。

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